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「行かんといて」

 

背中に直接響く、言葉。
肩口に零れた熱い雫。
いまだ塞がらない怪我の痛みよりも、ひどく苦しい。
きつく、きつく拘束する腕を振り払えない。
振り払いたくは、ない。


ここに留まりたい。
戦うことの意味を失いかけている、今。
このままここに、彼女の傍に居ることができれば・・・
そう願う心とは裏腹に、なにかが私を駆り立てる。
前へ、進ませようとする。
抗うことが、できない。


「静留」
何度も呼んできた友の名なのに。
どうしてこうも、切なく響くんだろう。


「私は、大丈夫だ」
そう言って、彼女の腕に触れた。
布越しに感じる温もりに、涙が零れそうになった。
「だから、待っていてくれ」

言葉足らずにそう告げるしかない自分を腹立たしく思う。
でも、言葉には何一つ、嘘は無いんだ。
お前がいるから、私は戻らなくてはと思える。
生きぬかなければならないと思える。

静留の拘束が緩んだ。
そうっと外れていく腕。温もりも同じように遠ざかる。
前を見る、前へ進む。
静留の視線を痛いほど背中に受けながら。
振り返れない、振り返ってはいけない。
だから、一つだけ、お前に託していく。


「静留、私は必ず戻る。次に会うときには、笑顔、見せてくれるよな?」

 

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線画だけ日記にアップしていたのですが、時間が出来たので彩色しました。
このふたりを描く上で、静留さんの胸のタイの赤色が画面を引き締める役割を
していると思うのですが、静留さんが後ろにいっちゃってて赤が全然足りず
なつきに怪我をしてもらう派目になりました(笑)ごめん、なっち。

あと、本編と全然リンクしてない内容の絵と文章ですいません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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