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「じゃあ、行って来る。留守を頼んだぞ」

「ええ・・こちらの事は任せとくれやす」


冷たい空気の中、凛とした声で返す彼女がふと、小さく見えた。
不安に揺れる瞳は、まるで子供のようで。
うまく笑顔を湛えられないのは、冷えた空気のせいだけではないように思えた。


「シズル・・」


馬の背から降りて、少し背の高い彼女を見上げた。

「預かっておいてくれ」

私は髪を纏めていた銀の髪留めを外し、彼女の髪に留めた。

「お前から貰った大事なものだからな。出先で失くすと困る。
 戻るまで持っていてくれ」


そう、大事なもの。
それを置いて旅立たなくてはならないのは、とても辛い。
でも、大事なものが待っていてくれるなら。
迷わず、戻ってこれる。
此処へ。


「・・・ナツキ」


馬の背に跨った私を呼ぶ声。
その表情は、いつもの笑顔。


「すぐ戻る」

「気ぃつけて。おはようおかえりなぁ。」


大好きな笑顔に見送られ、
大好きな笑顔に迎えてもらう為に

 

私は、旅立つ。

 

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tumbleweed管理人のayaseさんと話をしているときに「白馬に乗ったナツキ様ってええなぁ!」
という話題になって「ええかも!描いてみるわ!」と言うノリで描いた通称「馬ナツ」です(笑)
お話中にこの情景が一瞬で脳裏に浮かんだので、絵自体は特に苦労も無く描いているのですが、
馬を描いたことが人生の中で2回(つまり年賀状)しか無いし、馬の資料も持っていないので、
記憶で馬を描くのがちょっと大変でした(笑)
ぶぶ亭に上げる為に文章もつけて見ましたが、文章はやっぱり難しい・・。

・・というわけで、ayaseさんに捧げます。

原寸もなんとなく置いてみました。
めっちゃ重くて申し訳ないです。 → 原寸サイズ(別窓)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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