ノ ワ ー ル ― そ れ は 、 穢 れ な き 罪 人 た ち の 、 凍 て つ い た 魂 の 名 前 ・ ・ ・
一切の記憶を無くし、自己を作り上げる情報までも捏造された、過去を奪われた少女、夕叢霧香。
家族を何者かに惨殺され、憎しみだけを糧に裏社会を暗躍する、孤高のプロフェッショナル、ミレイユ・ブーケ。

全く接点の無い二人の少女は、あるものがきっかけとなり、運命的な出会いを果たす。

― あたしがこの時計を見たのはあの時が最後だった。あんたはこれを過去から運んできたのよ・・・

記憶を失った霧香が目覚めたとき、傍らにあった一丁の拳銃と、銀の懐中時計・・
懐中時計から流れるメロディ。その旋律は、悲しく、それでいて優しく、残酷すぎる記憶を呼び起こす。
それは、ミレイユの両親の形見であった。惨殺の現場で見た、両親が常に肌身離さず所持していたもの。
―それをなぜ、霧香が持っているの?そんな疑問をぶつけてみても、記憶をなくした霧香は答えを持ち合わせている筈も無く・・
ただ、これだけは言える。無くなってしまった懐中時計を繋いでいた銀の鎖の代わりに、懐中時計を繋ぐのは二人の運命の糸。

それはきっと、何者にも引き千切る事が出来ない、魂の結束。互いの運命は、運命の行く末は、きっとおなじところにある・・

― 全てが分かった時、あたしがあんたをを殺す。

霧香とミレイユは、互いの求めている答えを見つけ出すべく、便宜上手を組み、二人で暗殺業を開始する。

「NOIR(ノワール)」それが二人のコードネーム・・

ヨーロッパ、中東、中国、世界各国でノワールはミッションを遂行してゆく。

真実に一歩ずつ近づく過程で、霧香は想いを馳せる。
(真実が分かったとき、私はミレイユに殺される)

同じように、ミレイユも過去に放った自身のことばを振り返る。
(あたしはあいつを殺すことができるのだろうか?)

過去と現在・真実と幻想・そして互いの心に芽生えたなにかに苦悩しながらも
二人の黒き処女(おとめ)は見えないなにかに手を伸ばす。

罪と血にまみれた黒き手で、つかむものは・・

    

 

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